【刊行物】『『変身』とケアの現場』(松籟社) NEW

大阪大学人文学研究科の小西真理子准教授の論文「『変身』におけるフォビアの苦しみ」が、2026年3月31日発売の『『変身』とケアの現場』(松籟社)に収録されています。

『変身』をケア・介護の視点から読む――それまで家計を支えていた男がある朝突然〈変身〉し、仕事に行けなくなるばかりか、身の回りの世話が必要になる。稼ぎ手を失った家族の生活は一変する……フランツ・カフカ『変身』をこのように要約したとき、ケアや介護の視点からの読みがごく自然に誘発されるだろう。家庭や病院、介護施設など、ケアの現場で起きているアクチュアルな問題と結びつけたとき、『変身』はどのように読むことができるのか。

❖まえがき
私たちは皆、グレコ―ルである / 田中壮泰 
カフカ、『変身』に見られる家族の自立 / 川口有美子 

❖ケアの倫理の視点から
カフカの日記と〈ケアの倫理〉―『変身』を読み直す / 小川公代 
『変身』におけるフォビアの苦しみ / 小西真理子

❖ 介護、支援、看護
『変身』における「みる」ことの多義性―ケアと人間性の問題をめぐって / 中井杏奈 
グレーゴルの生の営みを支える介護体制の可能性について―ハンス・ヨーナスの有機体的生命論からの試論 / 姫野友紀子
ザムザ家の物語にみる二人の支援者―医療ソーシャルワーカーとして『変身』を読み直す― / 柳田千尋 
もうひとつの『変身』〈こうのとり〉と〈青い鳥〉の物語 / 田中多賀子

❖負うもの、負われるもの
重荷を負った者と重荷と成った者―自己負担感(self-perceived burden)から読む『変身』 / 美馬達哉
それぞれの害虫、それぞれの家族の物語 / 青井秀光
ケアされる戦略としての「子ども」 / 高橋花子

❖変身の諸様態
『変身』の言葉は何を表しているのか / 今井友哉
資本主義体制下における存在の異形さ―「企業」ならざる存在としての病者・障害者 / 中井良平
制御できない体液―『変身』にみる身体感覚の揺らぎとその受容 / 川端美季
肥満表象における変身とセルフケア / 宮内沙也佳

❖カフカの位置
カフカと新しい生き方の実践 / 西成彦
《ケアする男性》の系譜―シュピーリ、カフカ、ケストナー / 川島隆

執筆者紹介

詳しくはこちらをご覧ください⇒松籟社HPhttps://shoraisha.com/main/company/index.html
版元ドットコムhttps://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784879844743

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