8/24◎てつがくカフェ読書会「体験を言葉にするということー『戦争語彙集』を読む」

臨床哲学の西村高宏准教授が関わっている取組(てつがくカフェ読書会「体験を言葉にするということー『戦争語彙集』を読む」)が、8月24日(土曜日)、せんだいメディアテーク(仙台市)にて開催されます。どなたでもご参加いただけます。

てつがくカフェ読書会「体験を言葉にするということー『戦争語彙集』を読む」

日時:2024年8月24日(土)14:00−16:00
会場:せんだいメディアテーク 7f スタジオa
参加無料、申込不要、直接会場へ、課題本持参

読む本

『戦争語彙集』
オスタップ スリヴィンスキー作/ロバート キャンベル訳著
岩波書店 2023年12月22日発行

※課題本はご持参ください

ロシアのウクライナ軍事侵攻からほぼ2年となる2024年1月。東日本大震災の被災地・仙台で、戦争により言葉の意味内容が変化していくさまを綴った書籍、『戦争語彙集』のトークイベントが、著者らを招き開催されました。

そこで突き付けられたのは、震災と戦争の経験の質の違いや、戦争という出来事を経験した人々に私たちができることは一体何なのか、戦争に抗うために必要なことは何なのかという出口の見えない、果てしない問いでした。

こうした困難な問いに対して、自分とは無関係であるとして、無関心を装うことは簡単です。しかし、果たしてそれでよいのでしょうか。てつがくカフェ@せんだいでは、その機会を受けた読書会「戦争語彙集を読む」(2024年1月8日)や、てつがくカフェ「戦争語彙集から考える」(2024年2月25日)の開催に引き続き、ロシアによるウクライナ軍事進攻へ関心を寄せ、皆さんとともに対話の場をひらいていきたいと思っています。

今回は、これまでの対話の内容を受けつつ、『戦争語彙集』の後半部分に収められている、ロバート キャンベル氏の文章「戦争のなかの言葉への旅」から、とくに前半部分、

一 列車から、プラットフォームに降り立つー行き交う人々と言葉
二 人形劇場の舞台袖で、身をすくめるー言葉の意味が変わるとき
三 階段教室で、文学をめぐる話を聞くー断片としての言葉

を取り上げます。

突如として戦禍に巻き込まれ、非日常へと投げ出された多くの人々へ想いを馳せながら、本書のなかの「ことば」を頼りに、ともに考えていきましょう。

※「体験を言葉にするということ−『戦争語彙集』を読む」のシリーズとして2024年11月ごろにシリーズ3回目の読書会、2025年2月ごろにシリーズ2回目のてつがくカフェを開催予定です。

この読書会では、以下のフェーズ(段階)を順にすすんで、何回かにわたってひとつの課題本をじっくりと、深く読み解き対話することを目指します。なお、ここでの対話は普段近しいひとたちとする何気ない会話とは異なります。それは、会話を下支えし、日常を円滑に進めている”根本的な”事柄にあらためて光を当てる言葉のやりとりです。

〈解釈フェーズ〉課題本の一部分を音読しながら、著者の主張を一つひとつ、みんなで丁寧に確認し、共有していきます。
〈再考フェーズ〉解釈フェーズで共有された本の理解を土台に、著者の主張、本で用いられた概念等々を問いなおし、意見を交換し合い、必要に応じて課題本に立ち返っていきます。
〈対話フェーズ〉最後にあらためて、課題本を読んでわたしたちの心を捉えたものについて、今度はみんなで一緒になって考えます。

課題本を読む前には無かった視点と言葉で〈戦禍・災禍〉について考え、話していきます。

主催:てつがくカフェ@せんだい/せんだいメディアテーク
助成:一般財団法人 地域創造
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